ポストPC 2012 11 11
私は、2012年1月9日に、
「これからスマートフォンが起こすこと」という本を取り上げました。
この本の表紙には、
「携帯電話がなくなる パソコンは消える」と書いてあります。
さらに、「2年以内に、すべてが変わる。
劇的な主役交代、そして勝ち組企業の漂流・・・」とあります。
いつの日にか、パソコンと言えば、
多くの人が、スマートフォンや、
「iPad」のようなタブレットPCを連想するようになるでしょう。
「そう言えば、昔、キーボードでカチャカチャと、
音を立てて入力する方式のパソコンがあった」と思い出すかもしれません。
聞くところによると、
日本では、「iPad mini」の出足が好調と聞きます。
来月になれば、ボーナスシーズンや、
クリスマス・プレゼントが始まりますので、
さらに、「売れ行きが好調」と言うよりも、
「注文しても生産が追いつかない」という状態になるかもしれません。
日本人の体格からすると、
「iPad」は、大きすぎる上に、重いと言えるでしょう。
その点、「iPad mini」は、日本人の体格に合っています。
スマートフォン 2012 1 9
書名 これからスマートフォンが起こすこと
携帯電話がなくなる パソコンは消える
著者 本田 雅一 東洋経済新報社
この本の表紙には、
「2年以内に、すべてが変わる。
劇的な主役交代、そして勝ち組企業の漂流・・・」と書いてあります。
さて、書評に入りましょう。
「(家庭で)パソコンを買って、何に使うのか?」
この質問は、この20年来、聞かれたことでしょう。
家庭におけるパソコンの用途は、
一昔前ならば、ゲームだったと思います。
かつて、パソコン・ゲームが全盛の時代がありました。
しかし、それは、プレイステーションに取って代わられました。
ワープロ?
確かに、巨大で高性能なワープロソフトが、
パソコンにインストールされています。
しかし、家庭で長文を書くものか?
実は、このサイトは、文字ベースでは、17MBもあります。
しかし、ワープロソフトではなく、
ウィンドウズのオマケ・ソフトである「メモ帳」で書いています。
年賀状?
日本人ならば、年賀状作成のためにパソコンを使うと答えるかもしれない。
しかし、年1回使うために、10万円以上もするパソコンを買うのか?
ステータスシンボル?
これが、本当の理由かもしれません。
ITの時代に、自分は乗り遅れていないことを証明するために、
パソコンを買うというのが、最大の(隠れた)理由かもしれません。
結局、「パソコンを買って、何に使うのか?」という質問に対して、
明確な答えは出ないまま、数十年が過ぎたと思います。
しかし、著者によると、答えが出るという。
「スマートフォンは、パソコンである」
つまり、スマートフォンは携帯電話ではなく、
電話機能がついたパソコンであると。
確かに、そういう視点で見れば、
スマートフォンは、パソコンそのものである。
しかし、そうであれば、大変なことである。
スマートフォンは、従来型のパソコンやノートパソコンを駆逐してしまうでしょう。
同時、携帯電話も駆逐してしまうでしょう。
このような分野に巨額の投資をしていた企業は、困惑するかもしれません。
スマートフォンがパソコンであるとすると、
お決まりの質問が出るかもしれません。
「CPUは何?」
CPUは、テレビCMで有名なインテルではなく、
クアルコムが多いでしょう。
だから、最近は、仮にインテルが業績見通しを下方修正しても、
株式市場には、影響が少なくなっています。
かつては、インテルの業績動向は、株式市場に激震をもたらしていました。
インテルといえば、マイクロソフトを連想するでしょう。
マイクロソフトは、「(家庭で)パソコンを買って、何に使うのか?」に対して、
誰もが納得する回答を出したのか。
結局、「ステータスシンボル」という回答を出したと思います。
インテルとマイクロソフトの製品を所有していれば、あなたは一流であると。
しかし、「スマートフォンがパソコンである」とするならば、
一流の象徴だったインテルもマイクロソフトも、過去の企業となるでしょう。
スマートフォン・ビジネスに乗り遅れた印象が強いでしょう。
来るウィンドウズ8で、スマートフォンに、どう取り組むのか。
スマートフォンでは、画面が小さくて困る?
もし、iPADのようなタブレット型のパソコンが売れるようになると、
従来型のパソコンやノートパソコンは大きな打撃を受けるかもしれません。
若い世代は、そもそもキーボードが付いているパソコンを、
レトロのような感覚で見るようになるでしょう。
タッチパネルに慣れてしまうと、キーボードを打つのは、
クラシックな感覚を覚えるでしょう。
私の感想?
スマートフォンに対する私の感想は、
「ついにズボンの後ろポケットにパソコンが入る時代になってしまった。
しかし、これで、やっとパソコンがマニアのものから、みんなのものになった」
マイクロソフトのビル・ゲイツ氏の夢は実現したのです。
ゲイツ氏の夢は、「すべての人にパソコンを」というものだったと思います。
スマートフォンが、ゲイツ氏の夢を実現させたのです。